「温活」で冷え解消!運動・食事・就寝時のポイントまとめました

December 14, 2022

慢性的な冷えは健康の大敵

加齢に伴い、体が冷えやすくなる。慢性的な冷えは健康の大敵だ。運動や食事など生活習慣を見直し、体を温める「温活」を始めてみては。

手足が冷えて寝付きが悪い

大分県の男性(74)は数年前から、布団の中で手足などが冷えて寝付きが悪くなった。毎日しっかり入浴しているが、就寝時には冷えてしまうという。「若い頃は冷え性ではなかった。年を取ったから仕方ないのだろうか」と悩む。

高齢になるにつれ、冷えに悩む人が多くなるようだ。厚生労働省の国民生活基礎調査(2019年)では、手足が冷える自覚症状のある人は、1000人あたり女性が31人、男性は14人。65歳以上では女性60人、男性38人となり、75歳以上に限定すると、それぞれ80人、53人まで増える。

筋肉量の低下が冷えに関係する

内科医で冷え性に詳しい石原新菜さんは「高齢者の冷えは筋肉の衰えによるところが大きい」と指摘する。筋肉は体温維持に大きな役割を担っているが、筋肉量は20代がピークで、70代ではその4割まで減少するという。若い世代では手足の先が冷たくなる末端型が多いが、高齢になるにつれ、下半身全体や体の中心まで拡大していく。

冷えを甘く見てはいけない

冷えが慢性化すると、肩こりや腰痛に悩むほか、風邪を引きやすくなったり、病気からの回復が遅れたりする。「特にこの2年ほどは、コロナの影響で外出を控えたためか、筋肉量が減少し、冷えに悩まされる高齢者が多い。健康維持のためにも温活を心がけて」と石原さんは話す。

温活って具体的にはどうするの?

まずはウォーキングから

筋肉量を維持するには、日頃の運動が大切だ。石原さんは、毎日20~30分のウォーキングを提案する。腕を振り、やや早歩きする。自宅では、スクワットや左右のもも上げ、つま先立ちを1日30回程度する。片足で左右1分ずつ立つのもよいという。できる範囲で取り組みたい。

食事で気をつけること

食事では、魚や大豆製品、卵などでたんぱく質を十分に摂取。みそ汁にネギやショウガなどの薬味を使えば、より体が温まる。「温活をすると代謝や免疫力が上がり、冷え以外の体の不調も良くなる」

就寝時に冷えを感じる場合は

特に就寝時は冷えを感じやすい。一般社団法人・日本温活協会(東京)が認定する「温活指導士」で鍼灸(しんきゅう)師の川崎真澄さんが勧めるのは湯たんぽの活用だ。ほどよい温かさで、緩やかに温度が下がっていくため、布団の中に入れておけば眠りにつきやすくなるという。暖房器具と違って空気も乾燥しない。「適切に使えば、血流が良くなり、体がぽかぽかしたまま眠りにつけます」と川崎さん。

容器に入れるお湯は、70度前後。抱いてほのかに温かく感じる程度にする。全身に冷えを感じる人はおなかの近くに置くと、内臓から温まり、全身の血流が良くなる。腰や首の後ろに置いても体温が上昇する。

湯たんぽ利用で気をつけること

ただし、低温やけどには注意したい。タオルを巻いて肌に直接触れないようにするほか、長時間ずっと同じ場所に当て続けない。十分温まったら、入眠する前に体に触れないよう、端に寄せる。川崎さんは「高齢になると、熱さに鈍感になりがち。製品の説明書に従って利用してほしい」と呼びかける。

■暮らしの中で「温活」を心がけよう

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